COLUMN
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「消費税は、決算で支払うもの」
そう思い込んでいませんか?
実は、事業の内容やその年の出費によっては、国から消費税が戻ってくる(還付される)ケースがあります。
これは決して裏ワザではなく、正当な権利です。しかし、仕組みを知らずに申告手続きをスルーしてしまい、数百万円単位のキャッシュを損している中小企業や個人事業主の方は少なくありません。
本記事では、
・消費税還付がおきる仕組み・「還付」を受けられる可能性が高い3つのパターン・税務調査で狙われやすいリスクと対策
について、ファーストパートナーズ会計事務所が解説します。
消費税の納税額は、原則として以下の計算式で決まります。
納税額 = 売上で預かった消費税 – 経費で支払った消費税
通常は「預かった税」の方が多いので納税になりますが、
「設備投資などで支払った税」の方が「預かった税」よりも多くなった場合、その差額は還付(返金)されます。
これが消費税還付の基本メカニズムです。
ここで一つ、非常に重要なポイントがあります。
売上1,000万円以下の「免税事業者」は、消費税を納めなくて良い代わりに、還付を受けることもできません。
これから解説する「輸出」や「設備投資」を行う予定がある場合、あえて「課税事業者」を選択する届出を出すことで、還付を受けられるようになります。
※この判断はタイミングが重要ですので、必ず事前にご相談ください。
具体的に、どのような時に還付が発生しやすいのでしょうか。代表的な3つのケースをご紹介します。
消費税還付の王道です。
海外への売上には、日本の消費税がかかりません(輸出免税=税率0%)。一方で、商品の仕入れや経費には日本の消費税を払っています。・預かった税:0円・支払った税:あり・結果:支払った分が丸ごと還付対象
【事例:越境EC・製造業 A社】
売上の70%が輸出。国内売上(課税売上)が少ないため、仕入れにかかった消費税の多くが還付され、キャッシュフローが大幅に改善しました。
建物、機械、車両、高額なソフトウェアなどを購入した年は、支払った消費税が一時的に跳ね上がります。
【事例:建設業 B社】
業務効率化のために大型重機(数千万円)を購入。その年の「支払った消費税」が「預かった消費税」を上回ったため、確定申告で数百万円の還付を受け、その資金を運転資金に回すことができました。
創業初期で売上がまだ立っていない時期や、在庫を大量に仕入れて売上が翌期にズレ込む場合なども、計算上、支払った税金が多くなり還付となるケースがあります。
「お金が戻ってくるなら、すぐに申請したい!」と思われるかもしれませんが、注意が必要です。
還付申告は、税務署にとって「お金を返す」手続きであるため、通常の申告よりも厳しくチェックされます。
特に以下のミスがあると、還付が取り消されるばかりか、過少申告加算税などのペナルティを受ける可能性があります。
もっとも多いのがこのミスです。
消費税がかからない取引(非課税・不課税)を、誤って「課税仕入」として計算に入れてしまうと、還付金を不正に水増ししたとみなされます。
・住宅用の家賃(非課税)を課税仕入にしている・給与や保険料(不課税・非課税)を課税仕入にしている・海外出張費(免税)を国内経費と同じように処理している
インボイス制度開始後は、「登録番号(T番号)のある請求書」を保存していないと、原則として仕入税額控除ができません。
「高額な買い物をしたが、相手がインボイス未登録だった」
「請求書を紛失してしまった」
この場合、支払った税金は還付の計算に含めることができません。
還付を増やしたいがために、意図的に売上を翌期に回したり、架空の仕入れを計上したりするのは脱税行為です。税務調査では、期ズレや在庫の計上漏れも徹底的に確認されます。
消費税還付は、正しく活用すれば中小企業の資金繰りを大きく助けてくれます。
しかし、その恩恵を受けるためには、以下の準備が不可欠です。
①タイミングの判断:設備投資や輸出を始める前に「課税事業者」になるべきか?②正確な経理:課税区分にミスはないか?インボイスは揃っているか?③証拠の整備:税務調査が入っても説明できる資料はあるか?
「自分の会社は還付を受けられるのか?」
「還付申告をしたいが、税務調査が怖い」
そう思われた方は、ファーストパートナーズ会計事務所へご相談ください。
当事務所では、還付見込みの無料シミュレーションから、税務調査に耐えうる適正な申告書の作成まで、徹底的にサポートいたします。
大きな投資や輸出をお考えの社長様、まずは「実行する前」にお問い合わせください。
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